ご挨拶 |
創立23周年のご挨拶とこれからの展望:人的資本経営の深化に向けて(後編)
【2026年法改正と人的資本経営の加速】
2026年施行の「改正 労働安全衛生法」は、日本の職場環境における大きな転換点となります。これまで50人以上の事業場にのみ義務付けられていた「ストレスチェック制度」が、50人未満の小規模事業場も含めたすべての事業場に義務化されます。これにより、企業の規模を問わず、従業員のメンタルヘルス対策は法的・社会的な責務となります。
しかし、ストレスチェックは実施すること自体が目的ではありません。得られた結果を経営層や管理職が真摯に受け止め、どのように職場改善のサイクルを回していくかという「活用」のプロセスこそが、本質的な価値を生みます。すでに制度を導入されている企業様においても、現在の対策が形式的なものに留まっていないか、人的資本の価値を最大化できているかを今一度見直していただく契機としていただければ幸いです。
【今後の展望:人事戦略を経営戦略の核へ】
有価証券報告書等における人的資本の開示が義務化されてから3年が経過しました。もはや人材は「管理するコスト」ではなく、価値を創造する「資本」であるという考え方が定着しつつあります。
当社はこれからも、人的資本経営の一翼を担うパートナーとして、人事戦略を経営戦略の中核に据えた高度な調査・分析、そして実効性のあるご提案に全力を注いでまいります。従業員の皆様が心身ともに健康で、その能力を最大限に発揮できる職場環境づくりを通じて、クライアント企業の皆様のさらなる飛躍を支援してまいる所存です。
今後とも、変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申しあげます。
2026年5月
代表取締役 宮本 義信
創立23周年のご挨拶とこれからの展望:人的資本経営の深化に向けて(前編)
【創立23周年の御礼】
当社は2026年4月18日をもちまして、創立23周年を迎えることができました。今日まで歩みを止めることなく成長を続けてこられたのは、ひとえに格別のご支援とご愛顧をいただきましたお取引先様、そして共に歩んでくださるパートナー企業の皆様のおかげです。この場をお借りして、心より深く御礼申し上げます。
【近年の取り組みと職場環境の複雑化】
2023年から2025年までの3年間、当社のビジネスモデルは大きな変革期を迎えました。従来の単発的なストレスチェックプログラムの提供にとどまらず、年間を通じた体系的な研修、人材開発に関するコンサルティング、さらには組織開発に至るまで、企業の持続的成長を支える「一気通貫」のサービス提供が主流となっております。特に、当社の強みである「集団的分析」の優位性を高く評価いただき、現在は従業員エンゲージメントの向上やハラスメント対策など、昨今の経営課題に直結するアンケート調査・分析・提案へと領域を拡大しております。
私たちが向き合っている令和の職場は、かつてないほど複雑な状況にあります。「多様性」という言葉だけでは括りきれないほど、個々の価値観は細分化されています。「タイパ(タイムパフォーマンス)」を重んじる若手世代、就職氷河期を生き抜いた中間層、そして定年を控えた昭和世代や雇用延長で活躍する大先輩など、異なる時代背景を持つ人々が同じ職場で働く中、価値観の相違から生じる軋轢は避けられない側面があります。
厚生労働省が公表した「令和6年度 過労死等の労災補償状況」によれば、精神障害の労災支給決定件数の上位には、依然として「パワーハラスメント」や「仕事内容・量の急激な変化」が並んでいます。また、近年ではカスタマーハラスメント(カスハラ)の報告も増え続けており、現場で働く従業員の心理的負荷は増大の一途をたどっています 。
【データによる「見える化」と組織の優先課題】
こうした環境下で、多くのお客様から寄せられるのは「職場の実態を正確に把握し、迅速に対処したい」という切実な声です。「なんとなくあの部署に問題がありそうだ」という主観的な推測ではなく、実際に現場で何が起き、従業員が何に苦しんでいるのかを定量的に把握することは、現代組織における最優先課題といえます。
従業員が声を上げる機会(ボイス・オブ・従業員)を公式に設けることは、単なるリスクヘッジではありません。それは組織の健全性を保ち、隠れた課題を改善につなげるための重要な経営指標となります。
2026年4月(前編:後編は2026年5月掲載予定)
代表取締役 宮本 義信









